文化

アニメーション

『シン・ウルトラマン』『シン・エヴァンゲリオン』感想

『シン・エヴァンゲリオン』完結編をようやく見た。これは信仰を失った日本人の物語である。 もう一本、『シン・ウルトラマン』も見終わったので、そっちの話から始めたい。 円谷英二には信仰があった。私はウルトラマンのファンだが、円谷についてはよく知らない。なので、あくまでも印象論として読んでほしい。 ウルト...
アニメーション大東亜戦争文化
文化

オリラジ中田の松本批判

お笑いコンビ「オリエンタルラジオ」の中田敦彦は、松本人志を批判する動画を2023年5月29日にYouTubeに投稿した。それに対して芸人たちが様々な反応を示し、盛り上がりを見せている。 私は文無しのおっさんなので、YouTubeとテレビくらいしか娯楽がない。だから、この話題に興味津々である。ちょっと...
文化
文学

『鎌倉殿の13人』の義経

2022年のNHK大河ドラマ『鎌倉殿の13人』はとても面白かった。鎌倉時代の殺伐とした雰囲気がよく描けており、源平合戦のアフターストーリーとしても楽しめた。 ひとつだけ不満点をあげるとすれば、源義経の描き方である。作中では、菅田将暉が演じる義経は一種の狂人として描かれていた。というのも、『鎌倉殿』は...
文化
文化

Winny事件にみる道徳の喪失

今年(2023年)Winny事件が映画化され、再び注目が集まっている。 2002年に開発されたファイル共有ソフト「Winny」は、ユーザーによる著作権侵害が社会問題化し、2004年に開発者の金子勇氏が逮捕されることになった。罪状は著作権侵害の幇助である。7年にわたる裁判の末、金子氏には無罪が言い渡さ...
文化社会
文学

飲酒詩

いま青木正児著『中華飲酒詩選』を読んでいる。漢詩を読むと憂さが晴れる。とくに李白の飲酒歌は底抜けに明るく楽しい。 君見ずや高堂の明鏡 白髪を悲しむ朝あしたには青糸のごとく 暮れには雪となる。人生 意を得てすべからく歓を尽くすべし金樽をして空しく月に対せしむるなかれ。 杜甫の堅苦しい歌もいいが、李白の...
文化
アニメーション

フィクションにおける仮想空間の扱いについて

『オーバーロード』感想 アニメ『オーバーロード』が面白かったので、感想を書きたくなった。 この作品の魅力はロールプレイにあると思う。主人公は自分がプレイしていたネットゲームの世界に入り込んでしまい、その世界で生きていくことになるのだが、彼の操作していたキャラクターが骸骨の化け物だったため、化け物とし...
アニメーション文化
文化

食肉の文化

豚泥棒 以前北関東で、ベトナム人が牧場から豚を盗み、自分たちで解体して食べていた、という事件があった。このニュースを見て、ベトナムは文化が違うな、と思った。 はたして日本に、自分で豚を解体したことのある人がどれだけいるだろうか。豚は日々工場で殺され、加工されてパックに詰められ、スーパーに並べられる。...
文化社会
文化

落合淳思『漢字の成り立ち』を読んで

合理性の罠 表題の本の中で、白川静の批判が展開されており、興味を惹かれて読んでいる。まだ途中だが、気になったことを書く。第五章が白川批判に当てられているが、「問題③・古代文明の合理性」の中で、次の甲骨文が取り上げられている。 眉人三千呼望<工口>方 (<工口>は口の上に工という文字。部族の名前らしい...
思想文化
アニメーション

日本画における輪郭線

1 日本画の特徴は、輪郭線を描くことだと言われている。たとえば浮世絵のくっきりした輪郭線は、西洋の芸術に大きな影響を与えた。また鳥獣戯画に描かれた蛙や兎は、ほとんど輪郭線だけで描かれているが、非常に生き生きとして躍動感がある。 一方、西洋の絵画には輪郭線がない。なぜならば、静物画に象徴されるように、...
アニメーション文化
文化

夏といえば…

稲川淳二の怪談で、よく覚えている話がある。ある寺の住職が、今はまじめな人だが、若いころは遊びまわっていた。あるとき仲間と一緒にサーフィンに行ったが、一人が夜になっても宿に帰って来なかった。あまり気にせず寝ていると、深夜に警察が尋ねて来て、遺体安置所に連れていかれる。そこである遺体を見せられて、これは...
文化