II. 思想論集

II. 思想論集

イエスと奇跡

1 イエスは死人を生き返らせたそうだが、そんなことは、インドでは日常茶飯事である。また、彼は神の子供だというが、神の親類縁者ならば、インドにはごまんといる。聖書に記されている奇跡は、マハーバーラタと比べると、あまりにも貧相である。インドに行けば、イエスはどこにでもいる仙人の一人に過ぎない。それなのに...
宗教文化
II. 思想論集

言葉について

言葉というものは、どれだけ厳密に定義したつもりでも、すぐにその定義から滑り落ちてしまうものである。だから、一つの言葉を、ある決まった意味でだけ使おうとしても、上手く行くはずがない。 言葉を定義することはできない。だから、言葉を使うときには、その意味にこだわってはならない。言葉の意味は、それを使うたび...
思想文化
II. 思想論集

英語の特徴

1 英語が論理的な言語であるというのは、不正確な表現である。実際には、英語は、論理的な表現しかできない言語である。 つまり、英語では、自分がすでに分かっていることしか、表現できないということである。しかし、自分でも十分に理解できていない考えというものも、あるはずである。ところが、そういうものを英語で...
思想文化
II. 思想論集

政治と学問

1 民主主義であろうが何主義であろうが、実際に政治を行うのは一人の人間である。ゆえに、政治の場で問題となるのは、その人間の資質である。多くの人々に選ばれたからといって、その瞬間に、その人が優秀な人間に変わるわけではない。ゆえに、問題は、いかにして良い資質を持った人間を育てるか、ということであって、ど...
思想政治
II. 思想論集

捕鯨について

1 国際捕鯨委員会(IWC)では、多数決をとっているそうである。反対が多数の場合、すべての加盟国の捕鯨活動は禁止され、賛成が多数の場合、捕鯨は許可される。 しかし、そもそも多数決をとる必要などない。捕鯨をしたい国はすればよいし、したくない国はしなければよい。そして、捕鯨をする場合、どのような基準に則...
思想科学
II. 思想論集

マルクスについて

1 マルクスの思想について、私の考えを述べておきたい。 まず、基本的なことから。私はすでに、アリストテレスとプラトンの哲学を批判している(「空の論証」)。そのため、マルクスの思想に関しても、根本的にはすでに批判が終わっていると考えることができる。なぜなら、マルクスの思想も、アリストテレス哲学の範囲内...
思想経済