避難訓練の必要性について

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最近は台風や大雨による災害が増えている。その度にニュースでは、どうすれば効率よく住民を避難させることができるか、といったことが議論されている。

彼らは避難指示の出し方に問題があると考えているようだが、そうではない。指示を出すだけで、その通りに動ける人間などいない。人間を指示通りに動かすためには、訓練が必要である。繰り返し訓練を行うことで、ようやく指示通りに動けるようになる。

したがって、全国民参加型の避難訓練が必要である。年に一回か二回くらい国民の休日を作り、仕事は基本的に休みにして、日本国民全員で避難訓練を行う。そうすれば避難の効率も上がるはずだし、また様々な問題点をあぶり出すこともできるだろう。

人間は、ふだん行っていないこと、慣れないことをやろうとしても、上手くいかないものである。ふだんから訓練をして、避難行動に慣れておくことが、いざという時の備えになるはずである。

2

近年の自然災害は明らかに人災である。天災ではない。それは人類の経済活動が招いた地球温暖化の結果である。

たとえば私が一本の木を切れば、地球上の木の数は一本だけ減る。私が一匹のサンマを捕まえれば、地球上のサンマの数は一匹だけ減る。我々自身の行動は、常に地球環境に変化を与えずにはおかない。我々が木を切って燃やすならば、その分だけ二酸化炭素が増え、温暖化が進む。ここには明白な因果関係がある。これを否定する人間には、理性があるとは言えない。

この道理が理解できない人間は、科学者に聞くがよい。そうした疑問に分かりやすく答えることは、科学者の義務である。

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