IV. 日本の平和

IV. 日本の平和

戦争と平和

1 核兵器がなくなれば、また戦争ができるようになる。話し合いよりも、戦争で解決したほうが楽なこともたくさんある。平和を実現するためには、何よりも戦争が一番の近道である。 むろんそれは、基本的な道徳が共有できていれば、ということだが。キリスト教徒がいなくなれば、戦争はそれほど残酷なものにはならないだろ...
政治
IV. 日本の平和

格差社会

1 このまえ川崎で、路上でバスを待っていた小学生と保護者らが、刃物を持った男に襲われ、多数の死傷者が出るという事件があった。 この事件を、弱者を狙った卑劣な犯行と考える人もいるが、それは間違っている。 現代の日本社会では格差が広がっている。収入が高い人は問題ないが、収入が低く日々の生活で精いっぱいの...
政治社会
IV. 日本の平和

ロングテール

ロングテール、という言葉をよく聞く。社会における富の分布はロングテールになっているらしい。そのほか様々な社会的指標がロングテールの法則に従っていることを、誰かが証明したという。 ロングテールというのは、変数を k としたときに、k という値を持つ要素の数が、k の - r 乗に比例する、という分布の...
社会
IV. 日本の平和

スポーツと教育

親は、子供にスポーツばかりさせてはいけない。ちゃんと勉強をさせねばならない。 野球ばっかりやっている子供が、将来みんな野球選手になれるとは限らない。勉強をしないで野球ばかりやって、それで野球の仕事にも就けなかったら、ただの馬鹿になってしまう。それはあまりにも可哀そうである。 スポーツはただの遊びであ...
社会
IV. 日本の平和

STAP細胞

私はSTAP細胞の発表を聞いたとき、iPS細胞があるなら、STAP細胞があってもおかしくない、と思った。 細胞の万能化の仕組みはよく分かっていないので、そもそも、iPS細胞がどうして上手く行くのか誰にも分からない。だから、同じような万能化であるSTAP細胞の話が出てきても、そんなことはありえない、と...
科学
IV. 日本の平和

徳は教えられうるか

プラトンは、対話篇『メノン』において、徳は教えられうるか、という問題を提起している。そこでは明確な回答が与えられているわけではなく、また、哲学者がこの問いに答えられたためしはない。 しかし、その問題はすでに仏陀によって解かれている。徳を教えることはできる。それは物乞いによってである。 徳とは憐みの心...
仏教思想
IV. 日本の平和

プラグマティズムとは何か

パースは、プラグマティズムの創始者と目されている。だが、彼自身は自分の立場をプラグマティシズムと呼び、ジェームズらの哲学運動から区別していた。 現在では、プラグマティズムは価値の相対化や真理の相対化を目指す立場だと考えられている。それぞれの言葉には実用的な価値しかなく、哲学的な用語の実在性を信じるべ...
記号論
IV. 日本の平和

人間は記号である

1 人間は記号である、とパースは言った。 記号と物を区別する考えが西洋にはある。しかしパースによれば、物は記号の一種でしかない。なぜかといえば、物が存在する、という考えがそもそも誤りだからである。 あるものの存在を知るとき、我々は、それを何らかの感覚器官を通して知ることになる。最も分かりやすいのは目...
科学記号論
IV. 日本の平和

社会の構造

1 ひきこもりの問題が示しているのは、この社会の構造である。 現代社会の構造を支えているのは、ただ一つ家庭だけである。人間はどこまで行っても家族から自由になることはできず、家族関係の中にとらわれ続けるしかない。戦前であれば、軍隊生活というものが、ある程度は社会の構造を支えていた。多くの人間が軍隊での...
社会
IV. 日本の平和

歴史と文学

1 物語は面白くなければならない。どれほど人に伝えたいことがあっても、話がつまらなければ聞いてもらえない。聞いてもらえなければ、話す価値もない。だから、人に伝える価値がある物語ほど、面白くなければならない。 ゆえに、歴史は最も面白い物語でなければならない。歴史ほど、人に伝える価値のあるものはないから...
歴史