はじめに

私がこの書を著した意図は、邪道をくじき、正道をあきらかにすることにある。正道とは仏法であり、諸行無常、諸法無我、涅槃寂静という尊い旗印によって示される聖なる教えである。

邪道とは、正道以外の一切の教説である。この書において批判の対象とされるのは、近代的な合理主義であり、あらゆる種類の二元論であり、近代科学であり、またキリスト教に代表される一神教であり、それら一神教に思想的な基盤を提供した、プラトン、アリストテレスなどのギリシャ哲学である。

これら一切の邪説、悪見を退けて、仏のお説きになった正道に帰るように勧めるのが、本書の目的である。

仏陀という偉大な師を見失った現代の人々は、まるで父母に見捨てられた乳呑み児のように頼りない。彼らは進むべき道を知らないままに、様々な悪路や陥穽に自分から捕らわれている。

私は微力ながら、仏の辿られた道筋を明らかにし、それを示すことに努めようと思う。それは安楽な道であり、快適な道であり、人々をあらゆる汚泥から解放する、ただ一筋の大道である。

願わくば、できるだけ多くの人がこの書を読まれんことを。仏の教えを学ばれんことを。如来の言葉は甘露のように、あなたの心を潤すだろう。

衆生無辺誓願度
煩悩無量誓願断
法門無尽誓願知
無上仏道誓願成


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物理学、仏教、歴史等に関する研究を行っています。
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