記事紹介1:リベラリズム

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思ったことを口に出してしまうと、それだけで満足してしまいます。そうすると、それ以上考えを深めることができなくなります。コミュニケーションの手段を奪われたほうが、人はよく考え、他人の言葉に耳を傾けるようになります。

SNSの普及により、現代人は簡単に自分の思いを表現できるようになりました。その結果、自分が発言することばかりを考えるようになり、他人の話を聞こうとする人が減っているように感じます。

精神医学では、自分の思いを表現することで楽になる、といって、患者に自己表現を促します。それによって、患者本人は楽になるでしょう。しかし、自分が楽になることだけを考えることが、そのまま他者を苦しめている場合もあります。

自分の楽を求める意志は、動物にもあります。しかし人間の特徴は、自分だけでなく、他人のことも考えられるということです。精神医学は人を動物のように扱い、また動物化しようとします。それは精神医学に、ひいては現代社会そのものに、他者への視線が欠けているからです。


このような問題を扱った論考には「捕鯨について」「自由主義と疎外」などがあります。こうして振り返ってみると、精神医学そのものを対象とした考察は少なかったようです。

他者性の問題は、自由意志の問題から読み解くことができると思います。これについては、上記の他に「自由意志と責任」「リベラルと保守」でも議論されています。

またリベラリズムの派生である人間平等論に関しては、「男女平等とは何か」「想定問答集」で議論しています。

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