歴史

大東亜戦争

勝者は誰か

真珠湾について書いていたら、終戦についても書きたくなった。このblogでは何度も触れた話題だが、改めて考える。 私は、太平洋戦争は軍事的に日本の勝利だったと主張する。その理由をこれから説明したい。 理由1:戦略爆撃 1945年3月10日、300機のB29が東京に襲来し、江東地区を爆撃した。この攻撃に...
大東亜戦争歴史軍事
大東亜戦争

太平洋戦争の起源(ジョン・ロック『統治論』読解)

82年前の今日、日本軍は真珠湾基地を攻撃した。いい機会なので、太平洋戦争をその起源から振り返ってみたい。 自然状態 最近私はロックやルソーなど社会契約説の古典を読んでいる。彼らの思想に共通する特徴として、自然状態を仮定することが挙げられる。 自然状態とは、人間が社会を形成する以前の段階である。ロック...
大東亜戦争思想歴史
大東亜戦争

日中戦争ノート2(ハードボイルド編)

満洲国においてアヘンが栽培されていたことはよく知られている。それが関東軍の資金源になっていたという。 どれほどの規模で栽培が行われていたかは知らないが、注意すべき点は、アヘンは商品作物だということである。商品作物を販売するためには、まず市場を開拓しなければならない。アヘンの味を多くの人に知ってもらい...
大東亜戦争歴史満洲
大東亜戦争

日中戦争ノート

『亜米利加物語』では太平洋戦争について書いた。そうすると、次は日中戦争について書かねばならないだろう。いまはまだ書くつもりはないが、日中戦争をどう評価するかということは考えておく必要がある。 東京裁判を信じる人々は、日中戦争は侵略戦争であり、侵略は犯罪である、と主張する。この二つの主張は基本的に異な...
中国歴史満洲
亜米利加物語

真珠湾事件直前のアメリカ軍の戦略について

『続・亜米利加物語』がようやく完結した。読み返してみて、ちょっと書き漏らしたことがあったので、補足しておきたいと思う。 それは真珠湾事件の背景についてである。この事件は突発的に起きたものではなく、日米両政府・両軍の政治的・戦略的駆け引きの末に実現した一大スペクタクルであり、その詳細を明らかにすること...
大東亜戦争歴史軍事
亜米利加物語

続・亜米利加物語<参考文献>

(0)全体 伊藤正徳『帝国陸軍の最後』全五巻、角川書店、1973 注)太平洋戦争を扱った戦記文学の最高傑作にして、本シリーズのネタ本。昔の本なので、正確さに若干の疑問は残るが、臨場感あふれる描写に引き込まれる。とても面白いので、是非読んでほしい。 伊藤正徳『連合艦隊の最後』光人社、1993太平洋戦争...
大東亜戦争歴史
大東亜戦争

日本軍の戦争犯罪について

この問題をどう取り扱うかについて、私なりの考えを示したい。 南京虐殺 日本軍の文書には虐殺の規模や程度について記したものはない。規模が明らかな虐殺の事例は、1万から2万人の捕虜の殺害である。これについては、日本軍は捕虜を逃がすつもりだったが、捕虜たちが騒ぎ出したので処刑した、という説がある。 ただ、...
大東亜戦争歴史
大東亜戦争

日中戦争に関する予備的考察

日中戦争の原因 いわゆる南京虐殺等、戦時中の日本軍による残虐行為を否定しようとする歴史修正主義者と、その事実をなんとかして立証しようとする左派の人々がいる。我々は彼らの争いに巻き込まれてはならない。なぜならば、それら歴史的事件の道義的責任を論じることによって、我々は歴史に対する理解から遠ざけられてし...
中国大東亜戦争歴史
日本史

武士道とは何か

文明的な日本 明治政府ができてから、日本は戦争ばかりやっていた。日清、日露に始まり太平洋戦争に至るまで、戦争が止むことはなかった。戦後は平和になったようにも見えるが、朝鮮戦争に際しては米軍に協力し、ベトナム戦争のときは沖縄から爆撃機が飛んでいた。最近では、イラク戦争への自衛隊の派遣が記憶に新しい。 ...
仏教歴史
亜米利加物語

亜米利加物語・補遺

1. 絶対戦争 戦略家クラウセヴィッツによれば、戦争は必ず「絶対戦争」に帰着する。純粋な戦争は、敵を皆殺しにするまで終わらないものである。あるいは、自国の力が尽きるまで戦いは続く。これが、ヨーロッパ人の戦争に対する観念である。 絶対戦争は、目的のない戦争と言ってもいい。仮に、何らかの目的をもって戦争...
大東亜戦争歴史