天皇の役割

1

日本人は、アメリカ人に対して借りがあります。

終戦の後、アメリカには、天皇を殺すこともできました。しかし彼らは、天皇を見逃しました。日本人にとっては、これ以上に大きな恩はありません。

おそらく、天皇が処刑されていたならば、日本の復興はありえなかったでしょう。戦争が終わった後も、しばらくの間はひどい混乱が続いていたはずです。アメリカの選択は、日本人にとっては完全に正しいものでした。

もしかすると彼らは、そのことの意味を理解していたわけではなかったのかもしれません。彼らは、ロシアとの戦いを見据えて、自分たちにとって最善の選択をしただけだったのでしょう。

しかし、たとえそうだとしても、恩は恩です。戦後の処理を考えるならば、彼らの選択は最善でした。問題は、今のアメリカには、そのような判断をできる人物がいない、ということでしょう。

2

最近のアメリカ人の行いは、ひどいものです。彼らはイラクに乗り込んで、真っ先にフセインを殺しました。そんなことをしたら、イラク人は立ち直れなくなるでしょう。イラクの戦後を考えるならば、フセインは殺すべきではなかった。それは明らかです。

そもそも、戦争を行う必要はありませんでした。どんな民族でも、侵入者に対しては頑強に抵抗します。しかし、どんな民族でも、身内には弱いのです。アメリカ人が心掛けるべきことは、イラク人の身内になるということでした。

簡単に言えば、ブッシュがフセインの娘と結婚すればよかったのです。そうすれば、戦争をする必要もなかったはずです。

欧米人はいつでも、他人の命よりも、自分自身の価値観を優先します。そのような価値観に、一体どんな価値があるのでしょうか。

3

日本人は、アメリカ人に対して恩があります。

恩を感じたときに、恩返しをしようとすることは、人として自然なことだと言えるでしょう。そして、恩返しが終わったならば、二人の関係は解消されます。これも自然なことです。日本人は、アメリカに対する忠義を貫くべきでしょうか。

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