社会

I. 反知性主義

世代論

団塊の世代の親は復員兵である。戦場で戦っていた兵隊たちが日本に帰ってきて、子供を作った。それが団塊の世代である。実際に戦地で戦ってきた人たちには、どこか明るさがある。あっけらかんとしていて、楽しそうに戦争の話をすることもある。 一方で、戦争に行き損ねた人たち、つまり、終戦時に十代の学生だったような人...
社会
VI. 知識人

動機がない犯罪

1 すべての犯罪には必ず動機がある。動機がない犯罪もありうる、と主張する人間は、彼自身の犯罪を隠そうとしているだけである。犯罪というと大げさだが、良心の呵責をごまかすために、そういうことを言うのである。 彼が言いたいのは、誰もが犯罪を犯しうる、ということであり、さらに言えば、誰もがすでに犯罪を犯して...
思想社会
IV. AIと哲学

環境保護

1 人間が地球環境を破壊している、とよく言われる。そして、自然環境を保護するべきだ、ということもよく言われる。しかし、そもそも人間には、自然を破壊する能力などない。我々はただ、我々自身の生活を破壊しているだけである。 たとえば最近では、海洋におけるプラスチック汚染が問題となっている。海洋中にマイクロ...
環境問題社会
I. 科学と信用

いじめ

子供のいじめは、基本的に親の問題である。自分の子供がいじめをしていることに気付いたら、殴ってやらねばならない。殴らないにしても、厳しい罰が必要である。子供の異常に気付かない親は、親失格である。子供を叱ることができない親も、親失格である。子供がいじめをしていることに気付きながら、それを見逃す親は、人間...
社会
I. 科学と信用

試験と能力

最近、大学試験の改革が世間をにぎわしている。より正確な試験を求める気持ちも分からなくはないが、大事なのは試験ではなく授業の中身である。教育の目的は人間を育てることであって、人間を測ることではない。よい授業を行って、よい人材を育てることができれば、それでよいのである。試験は適当でよい。試験ばかりに気を...
社会
I. 科学と信用

避難訓練の必要性について

1最近は台風や大雨による災害が増えている。その度にニュースでは、どうすれば効率よく住民を避難させることができるか、といったことが議論されている。彼らは避難指示の出し方に問題があると考えているようだが、そうではない。指示を出すだけで、その通りに動ける人間などいない。人間を指示通りに動かすためには、訓練...
環境問題社会
I. 科学と信用

地球温暖化と経済活動

1温暖化を止めることはできる。具体的な方法は分からないが、人間が引き起こしたことなのだから、人間の取り組み次第でどうとでもなる。まず、貨幣至上主義をやめるべきである。経済的な利益の追求が、環境破壊の原因であることは分かっている。しかし、経済そのものが悪いわけではない。経済活動とは人間の生活そのもので...
環境問題社会
I. 科学と信用

警察について

最近、警察官が拳銃を奪われる、という事件をよく耳にする。このような場合、問題は犯人ではなく警官の側にある。なぜならば、暴漢に襲われて黙ってやられてしまうような人間に、警察の仕事が務まるはずはないからである。しかし、世間からは警察を非難する声は出ず、むしろ被害にあった警官に同情的ですらある。これは大き...
社会
I. 科学と信用

反出生主義

1子どもを産むことで何らかの責任が生じる、と考える人がいるようだが、産みたくなければ産まなければよい。社会における出生率の低下は、それとは全く別の問題である。子どもを産んで育てることは、普通の人間にとっては幸福である。そういう人が普通に子どもを産める社会を作るということは、とうぜん必要なことである。...
社会
I. 科学と信用

科学と信用

1最近は、科学に対する不信が広まっているようである。放射性物質によって汚染された水も適切に処理すれば安全だ、と言っても、科学者の言うことは信用できない、という反応が返ってきたりする。しかし、放射性物質が危険であるという知識も、科学者によってもたらされたものではないのか。放射性セシウムを含む水が危険で...
社会科学