I. 歴史論集日本的近代 近代とは何か。近代は、工業化と資本主義、それに対抗する思想としての共産主義など、様々な要素によって特徴づけられる。共産主義が歴史に現れるに際して、日本は重要な役割を果たした。日露戦争における日本の勝利がロシア革命を引き起こし、ロシア帝室の権威を低下させた。その後、第二革命によってロシア帝国は滅ぼされ... 2020.03.10I. 歴史論集東アジアの歴史と未来仏教思想歴史
III. 未来について中道 1仏教の基本的な考え方は、中道という言葉で表現されます。中道とはなんでしょうか。 1.1具体的に考えるために、死後の世界を例にとってみましょう。死後の世界は存在するのか、しないのか。誰もが一度は、こういう問題を考えてみたことがあるのではないかと思います。ここに、死後の世界は存在しない、と考える人がい... 2020.03.07III. 未来について現代の諸問題仏教
大智度論現代語訳大智度論 第十二巻 (大智度論釋初品中檀波羅蜜法施之餘)初品の中の「施しの完成(檀波羅蜜)」の法施の解説の続き。問 1檀那波羅蜜の満とは何か。答檀那とは、上で説いたとおりである。波羅蜜とは「施しの川を渡って、彼岸に至る」という意味である。問 2では、「彼岸に至らない」とはどういうことか。答たとえば川を渡るときに、まだ向... 0003.01.12大智度論仏教大智度論
大智度論現代語訳大智度論 第十一巻 (釋初品中舍利弗因縁第十六は省略。釋初品中檀波羅蜜義第十七から始める)初品の中の「施しの完成」の意義を解説する。経仏はシャーリプトラに告げた、「菩薩大人は安住しないという方法で智慧の完成の中に安住し、捨てることがないという方法で施しの完成を成就するべきである。施しを行う者と、施しを受ける者と、施しを... 0003.01.11大智度論仏教大智度論
大智度論現代語訳大智度論 第六巻(下) 経礙さふることなく、畏おそるる所ところなきことを得う。(足止めされることがなく、畏れることがないことを得る)論認識・感覚・感覚の対象の中に現れる種々の原因のなかに、心が足止めされることがなく、尽きることがなく、消滅することがない。これを「礙ることなく、畏れる所なし」という。問 15先に「諸々の菩薩は... 0003.01.06大智度論仏教大智度論
大智度論現代語訳大智度論 第六巻(上) (大智度初品中十喩釋論第十一 第六巻)初品の中の十種の比喩を解説する。経(これらの菩薩は)諸々の現象は幻のようであり、陽炎のようであり、水中の月のようであり、空間のようであり、響きのようであり、蜃気楼のようであり、夢のようであり、影のようであり、鏡の中の像のようであり、化のようである、と理解する。論... 0003.01.06大智度論仏教大智度論
大智度論現代語訳大智度論 第二巻(上) (大智度初品總説如是我聞釋論第三 第二巻)次に、「如是我聞一時」を総説する。問仏が一切智をもつ人であり、師匠につかず、他の教えに従わず、他の法を受けず、他の方法を使わず、他の言うところに従わずに、自然に悟りを開き、教えを説くのならば、どうして「このように私は聞いた」と言うのか。答あなたの言うように、... 0003.01.02大智度論仏教大智度論
大智度論現代語訳大智度論 第一巻(下) 摩訶般若波羅蜜初品如是我聞一時釋論 第二(初品の中の「如是我聞一時」を解説する)経是かくの如ごとく我われ聞きけり、一いち時じ(私はある時、このように聞いた)「如是」問 11なぜ、経の初めに「是かくの如ごとく」と言うのか。答限りない仏の教えは、信じることを始まりとし、知恵を手段とする。「是の如く」とは... 0003.01.01大智度論仏教大智度論
大智度論現代語訳大智度論 第一巻(上) はじめに仏教学の世界では、サンスクリットやチベット語の文献研究が盛んで、それらの日本語訳はたくさん発表されている。一方で、漢文でしか残されていない仏典に関しては、ほとんど翻訳がないのが実情である。もちろん国訳といわれるものはあるが、それらは基本的に漢文調の文章である。読み慣れた人には味わい深くてよい... 0003.01.01大智度論仏教大智度論
大智度論大智度論の成立過程 大智度論はどのように成立したのか、ということに関しては、様々な考察がなされてきた。ある人によれば、それは龍樹の作ではない。他の人によれば、半分は龍樹の作である。ここで、大智度論を読んでいて、私なりに気付いたことを述べたい。はじめに気付くことは、文章の流れが不自然に切られている部分が多いことである。そ... 0003.01.01大智度論仏教大智度論