I. 歴史論集

歴史とは何か

1歴史に「もしも」は禁物だとよく言われるが、それは間違いである。ある個人や組織が、なぜその行為を行ったのか、ということは、もしもその行為を行わなかったならばどうなっていたか、ということを考えることなしに、理解することはできない。たとえば、一九一〇年に日本は韓国を併合したが、それはどうしてだろうか。こ...
大東亜戦争歴史
I. 歴史論集

平和の利益

1戦争が続いている状態よりも、平和な状態のほうが、社会全体の利益は増えるはずである。たとえば、いま、コンゴで内戦が続いている。コンゴには豊富な鉱物資源があり、多国籍資本がその開発を行っている。しかし、鉱物を輸出することで得られる外貨は、すべて武装勢力の手に渡ってしまう。それが、コンゴの混乱の原因であ...
政治軍事
I. 歴史論集

中国を封じ込める

1チベットの存在には、地政学上の重要性がある。チベットの独立が達成されれば、日本とともに、西と東から中国を圧迫することができる。また、北にはモンゴル、南には ASEAN があり、これで包囲網は完成する。我々は、チベットの独立を達成するために、台湾政府を利用するべきである。というのも、少しややこしい話...
政治満洲
I. 歴史論集

グアムと沖縄

1現在の東アジアの平和を乱す最大の要因は、アメリカの軍事力である。米軍の存在がなくなれば、この地域の政治情勢は多少安定するだろう。ゆえに、我々は、グアムと沖縄からの米軍の撤退を要求するべきである。東アジアの秩序を維持することは、日本の義務である。もしもアメリカが、中国や北朝鮮に喧嘩を売るつもりならば...
政治軍事
I. 歴史論集

世界最終戦争

1アメリカが戦争を始めるときには、一定のパターンがある。太平洋戦争の場合、真珠湾に攻撃を受けてから、日本に宣戦を布告した。アフガニスタン紛争は、九・一一に対する報復として始まった。アメリカはいつも、一度敵の攻撃を受けてから、それに反撃するという形で戦争を始めている。たしか米墨戦争でも、同じような経緯...
政治歴史軍事
I. 歴史論集

満洲事変の軍事思想

1満洲事変の意義について、もう少し述べてみたい。満洲事変を起こしたとき、石原莞爾の頭の中にあったのは、ナポレオン戦争であった。ナポレオンはフランスの将軍であったが、彼一代でヨーロッパ大陸をほとんど統一してしまった。その後、ナポレオンが勝負を挑もうとしたのは、イギリスであった。大陸封鎖を行ってヨーロッ...
歴史満洲
I. 歴史論集

中国の近代化

私は、近代化に必要な要素は二つあると思う。一つ目は、国民意識である。我々は〇〇国民である、という意識を持った人々の集合が、近代国家である。そして建前上は、彼らが国家の主権者であることになっている。二つ目は、都市文明化である。近代化とは、人口が都市に集中する過程である。都市が農村から人口を吸い上げ、彼...
中国歴史満洲
I. 歴史論集

中国語について

1旧約聖書に、バベルの塔という話がある。むかし人々は、天まで届く塔を作ろうとした。塔は途中まで出来上がったが、その不遜な行いが神の怒りに触れ、完成する前に壊されてしまった。さらに神は、二度と塔が作れないように、人々が使う言葉を乱した。互いに言葉が通じなくなった人々は、協力することができなくなり、塔を...
中国歴史
III. 未来について

コーランについて

1コーランに書かれていることから解釈する限りでは、神はこの世界の外に存在していることになります。おそらく、神学者の意見もこれと同じでしょう。他方で、ムハンマドは、この世界の中に存在していました。では、この世界の中にいる者が、この世界の外にいる者と、話をすることは可能でしょうか。もしもそれが可能だとす...
宗教
III. 未来について

中道

1仏教の基本的な考え方は、中道という言葉で表現されます。中道とはなんでしょうか。 1.1具体的に考えるために、死後の世界を例にとってみましょう。死後の世界は存在するのか、しないのか。誰もが一度は、こういう問題を考えてみたことがあるのではないかと思います。ここに、死後の世界は存在しない、と考える人がい...
仏教