文化

VI. ジェンダー論

LGBTについて

最近はLGBTというものが流行っているらしい。これは、セックスというものは自由であるべきだ、ということを言いたいのだろうが、人類の歴史から見ればそれは当たり前のことであって、むしろ現在のような価値観、つまりヘテロセックスだけが正常であり、ホモセックスは異常だという考え方のほうが、文化史の上では異常な...
ジェンダー文化
III. 漢字による平和

漢字による平和

1ヨーロッパの歴史は戦争の歴史である。ヨーロッパ全土で戦争が途切れたことは一度もない。一方で、東アジアの歴史は平和の歴史である。もちろん、中国でも戦乱は頻繁に起きている。各王朝の末期には全土で反乱が頻発し、内乱状態に陥るのが常である。しかし、その後には必ず統一王朝が樹立され、長い平和の時代が続くこと...
天皇政治文化
II. アニメーションと日本語の感性

アニメーションと日本語の感性

1私はこれまで、たびたびアニメーションについて触れてきた。それはもちろん、私が好きだからというのもあるが、アニメーションを通して、日本的な感性を復活させようという狙いもある。パラパラ漫画などを描いたことのある人ならわかると思うが、アニメーションを作ろうとするとき、どの瞬間を切り取るか、ということが一...
アニメーション文化
II. アニメーションと日本語の感性

『西遊記』と『ベルセルク』

私は西遊記が好きで、漫画では諸星大二郎の『西遊妖猿伝』が大好きである。私は、西遊記で一番重要なキャラクターは沙悟浄だと思う。悟空と八戒はアクが強く、この二人だけだと収まりがよくない。悟浄が加わって三人になることで、ようやく旅の仲間としてまとまりが出てくる。『妖猿伝』でも、悟浄が出てくる大唐編の終盤ま...
文化
文化

夏といえば…

稲川淳二の怪談で、よく覚えている話がある。ある寺の住職が、今はまじめな人だが、若いころは遊びまわっていた。あるとき仲間と一緒にサーフィンに行ったが、一人が夜になっても宿に帰って来なかった。あまり気にせず寝ていると、深夜に警察が尋ねて来て、遺体安置所に連れていかれる。そこである遺体を見せられて、これは...
文化
V. キリスト教は外道か

現代人の死生観

現代人は、人は死ねば無になる、と考えている。あるいは、死ぬとただの物質になる、と。それは裏を返せば、生きている間は、人はただの物質ではない、ということを意味している。つまり、生命のある状態とない状態を厳密に区別しているのである。これは、現代人が霊魂を信じていることを意味していると考えられる。生きてい...
思想文化
I. 反知性主義

西と東

東北の山は貧しい。西日本の山に入ると、頭の上から鳥の声が聞こえてくる。山の中は生き物の音に満ちている。一方で、東北の山は物音一つしない。ときどき遠くから鳥の声がするくらいで、静かなものである。日本の自然は、西と東ではだいぶ違う。同じ国だとは思えないくらいである。 私は一時期、浜松にいたことがある。浜...
文化
VII. 芸術と模倣

歴史と言葉

1 歴史書に書かれていることは、基本的に真実だと考えるべきである。もちろん、複数の歴史書の記述が食い違っていたり、あるいは歴史書の記述が考古学的な資料と矛盾していたならば、真偽を疑うべき根拠となりうる。しかしそういう証拠がない場合には、むやみに書物を疑うべきではない。 本当のことを書き残したい、とい...
政治文化歴史
VII. 芸術と模倣

夫婦別姓

1 日本は今でも夫婦同姓だが、夫婦別姓を認めるべきではないか、という意見が多く聞かれるようになった。 そもそも名字とは何かといえば、おそらくこれは家の名前だろう。個人の名前とは別に、親から受け継がれるものなのだから、家の名前と言ってよいと思う。そうすると、妻の名字が変わるかどうかということは、妻がど...
ジェンダー中国文化
VII. 芸術と模倣

芸術と模倣

1 芸術とは自然の模倣である。西洋人にとっては、それは自然の輪郭を模倣することである。絵画や彫刻はそれを理想としている。一方で東洋人にとっては、それは自然の運動を模倣することである。そしてこちらの方が、人間の原初的な認識に近いと考えられる。 自然を認識するとき、我々はまず動きを認識している。そのもの...
アニメーション文化