ドナルド・トランプが再び米国の大統領に就任してから、いろいろなことが動きはじめた。ウクライナのゼレンスキー大統領がホワイトハウスに呼び出されて𠮟られたり、ガザ地区をアメリカの領土にすると言い出したり、彼の一言一句に世界中が大騒ぎしている。
ウクライナ戦争に関しては、ゼレンスキーを交渉の席から外して、ロシアとアメリカで話をつけるつもりのようだ。アメリカのねらいはウクライナの天然資源であり、また、ウクライナの原発をアメリカが所有することも提案しているという。アメリカの企業がウクライナに進出すれば、ロシアも迂闊に手を出せなくなるという、安全保障を隠れ蓑にした露骨な侵略行為である。
この戦争は、バイデンがウクライナ人をたきつけてはじめさせたものだ。ところが大統領が交代すると、ウクライナ人がバイデンをそそののかして戦争をはじめたのだと、ウクライナを非難するようになる。まさに二重人格である。この二重人格を使い分けて、アメリカ人は暴利をむさぼっている。それが民主主義である。
もうひとつ、トランプの政策で注目すべきは関税である。コロナ禍以降、米国を含め世界ではインフレが進み、人々の生活は苦しくなっている。1930年代の世界恐慌と比べることはできないと思うが、あの頃と同じように、米国は経済を閉じようとしている。外国との貿易に高い関税をかけ、ブロック経済を再現しようとしているのだ。これは資源が豊富で自給自足が可能な国だからこそ実行できる政策であり、現在ではアメリカやロシアなど、少数の国でしか行えないことである。日本は資源の多くを輸入に頼っているため、自由貿易が生命線であり、ブロック経済は不都合極まりない。
トランプとプーチンのディールによるウクライナ分割は、ヒトラーとチェンバレンによるチェコ解体を彷彿とさせるし、世界は戦間期に逆戻りしたようだ。
そもそも、トランプがUSスチールの買収に反対したのは、アメリカを戦争に強い国にするためである。戦争に勝つために必要なものは、鉄と鉛である。鉄砲の弾をたくさん持っている国が一番強い。これはとても単純な話で、だからロシアはあれだけ強いのである。ロシアのGDPはアメリカの十分の一にすぎないが、NATO加盟国の全面支援を受けたウクライナを敵に回して、勝利をつかみつつある。つまり、GDPの大小は戦争とは関係がない。
西側諸国のGDPは、金融業やIT産業など、第三次産業の売り上げが大きな割合を占めている。だが、第三次産業がいくら発達しても、戦争には勝てない。「国力=戦争の強さ」だとすれば、国力に寄与するのは第二次産業までであり、第三次産業は寄与しない。言い換えれば、兵器をどれだけ生産できるかが国力を決定するのであり、したがって、アメリカを再び強い国にするためには、重工業を復活させ、無尽蔵に兵器を生産できる能力を獲得しなければならない。たぶん、それがトランプの目標である。
暴力こそが正義である。これが万古不易の国際社会のルールであり、国連に象徴される多国間協調は見せかけにすぎない。トランプの台頭はそれを表面化させただけだ。したがって、世界平和を実現するためには、このルール自体を変えてしまわなければならない。
ある人は言う、ロシアは国際法を破っている。軍事力をもって他国を侵略することは明確な国際法違反である、と。そのとおりである。それで、いったい何が起きたのか。国際法を破るとどうなるのか。
どうにもならないのである。たとえば日本国内で法を犯すと、警察に捕まる。人のものを盗んだり、人を殺したりすると、警察に捕まって裁判所に連れて行かれる。そこで裁判を受けて有罪の判決が下ると、懲役何年とか罰金何万円とかの罰が科される。罰を受けたくないので、人はみな法にしたがう。
つまり、法律と裁判所はセットでなければ意味がない。法律があるのに裁判所がないということは、法律を破ったほうが得をするということである。罪を犯したもの勝ちの世の中になってしまう。そして、いまの国際社会はまさにそうなっているのだ。国際法があるのに、国際法にもとづいて裁判を行う裁判所がない。ということは、法律を守っても損をするだけだから、誰も法律を守らなくなる。守れというほうが無茶である。
ゆえに、我々は裁判所を作らねばならない。国際法にもとづいて裁判を行う裁判所を作れば、世界は平和になる。それが世界政府である。我々は世界政府を作り、戦争を禁止する法律を作り、その法律によって裁きを下す裁判所を作る。これではじめて世界は平和になる。
日本の課題
さて、これで将来の目標ははっきりしたが、さしあたって目下の日本に必要なことは何か。トランプが大統領になることで、ヨーロッパにおける米軍の後退が明らかになり、各国は大慌てで軍事力の強化に乗り出した。それはアジアでも同様であり、アメリカの後退は日中関係に緊張をもたらさずにはおかないだろう。中国は台湾に対する攻勢を強め、ひょっとすると軍事衝突が起きてしまうかもしれない。そのときにアメリカはどう出るか。アメリカは日本を守ってくれるだろうか。
守ってくれると考えるほど、能天気な人間はいないはずだ。いないと信じたいものだ。
アメリカと中国の間には太平洋が横たわっているから、台湾有事がただちにアメリカ本国に影響を与えるわけではない。アメリカにとっては対岸の火事であるから、様子見に徹することも考えられる。もちろん、中国の横暴を許すほどトランプは腰抜けではないが、客観的に損得を判断する合理性も持ちあわせている。となると、これも当たり前のことだが、自分の国は自分の力で守るしかない。アメリカ同様、日本も国力の強化に努めなければならない。
では、国力とは何かというと、鉄や鉛も重要だが、それよりも大事なのは人間である。人口こそが国力であり、我々はこれを養うことに努めなければならない。
少子化が何よりも重要な問題であることは再三再四述べているが、何度でも繰り返す必要がある。少子化により労働人口が減り、経済が縮小し、日本は貧しくなっている。減少した労働力を埋め合わせるために移民が増加し、それが各地で軋轢を引き起こしている。こんなときだからこそ国民は団結しなければならないが、見えない壁が国民を分断し、内輪揉めはやみそうにない。
見えない壁とは何かというと、良心の欠如である。他者への思いやりの欠如である。自分さえよければいいという禽獣の心である。その心を育んでいるのがリベラリズムであり、民主主義である。
この国に必要なものは自由でも平等でもない。子供である。子供が生まれるのなら、社会主義でも全体主義でもなんでもよい。なんにせよ、民主主義よりはるかにましである。コンドームは女性に自由を与え、男女の平等を実現した。それは子供からの自由だった。女性が子供から解放されることで、少子化が進み、女性と男性とを問わず、社会全体が不幸になったのである。リベラリストはいまだに、自分たちは女性を幸福にしているのだと信じている。実際には、彼らは日本を貧しくしただけだ。
そもそも、欧米諸国の少子化が日本ほど深刻ではないのは、彼らがふまじめだからである。日本人はまじめなので、学校でコンドームを使うように教えられると、その通りに行動するようになる。だから子供が生まれなくなる。一方で、欧米人は衝動的に生きているので、学校で言われたことを家に帰ると忘れてしまう。だから、あるていど子供が生まれる。したがって、少子化を解決するためには、コンドームを使わないように教育すればいいのである。学校でそう教われば、日本人はコンドームを使わなくなり、子供が生まれるようになるだろう。
ものごとの本質は驚くほど単純である。だが、常識にとらわれていると、その単純さがわからず、世界が複雑に見えてしまう。少子化の原因はコンドームであるから、コンドームの使用を中止すれば、少子化は解決する。
いま、日本政府は何兆円もの予算を費やして少子化対策を行っているが、あれがうまくいくと思っている人はどれだけいるだろうか。出生率が0.1ポイントでも回復すれば、成功したほうだろう。どうせ無理なことはわかっているが、何もやらないわけにもいかないので、とりあえずお金を使ってみました、という雰囲気がただよっている。
一方で、コンドーム取締法を作るのに必要な予算はたかが知れている。少ない予算で確実な効果が見込めるのだから、どちらが優れているかは言うまでもない。コンドームの製造・販売・使用を禁止し、国外からの持ち込みを禁止する。これで出生率は劇的に回復するだろう。
出生率は2.0以上でなければ意味がない。1.3でも1.4でも失敗である。失敗するとわかっている政策に予算をつぎ込むほど、愚かなことはない。
以上をまとめると、トランプの再選によって、見せかけの秩序は崩壊し、世界は混沌の渦に呑み込まれつつある。ここで我々がなすべきことは、新しい秩序を構築することである。古い秩序はもう崩壊するしかないのだから、次を見据えて動きはじめねばならない。トランプとプーチンは秩序を作れないだろう。彼らは力のみが支配する混沌へと世界を導く。秩序を作るのは我々日本人の仕事だ。そういう自負を持ってもらいたいと思う。
第二次大戦の最中において新世界のヴィジョンを示すことができたのは、日本だけである。諸民族の独立と協調という大東亜共栄圏の理念は、そっくりそのまま戦後の世界秩序に受け継がれている。国連は大東亜共栄圏の影を引きずっているのである。
アメリカに内在する論理は、現在のトランプ政権を見ればわかるように、アメリカさえよければそれでいいというものである。それは力のある国、資源のある国だからこそいえる独善である。一方で、日本が生き残るためには自由貿易が必要である。石油の禁輸が太平洋戦争の引き金になったように、ブロック経済こそが日本の敵であった。自由と独立。それが大東亜共栄圏の本質であり、新しい世界秩序の基盤となったのである。
我々はいまこそ世界平和の礎を築かなければならない。混沌とした時代だからこそ、新しい世界への展望を持つことができる。我々が世界に提示するのは、暴力ではなく理念である。世界平和という理念こそ最強の兵器である。
最近、資格試験の勉強で疲れていたので、文章を書くことで憂さを晴らしている。
テレビをつけると、日本は相変わらず平和なように見えるが、なんとなく、無理をして平静を装っているようにも見える。
いろいろなことが動いているのだが、誰も自分が主役だとは感じていない。流れを読むことができず、動けなくなっている。流れを起こすためには知恵が必要である。
またむずむずしてきた。
私流の解釈をすれば、トランプが言わんとしていることは、アメリカは太平洋戦争に負けたということである。アメリカが世界の警察をやめるということは、太平洋戦争の果実を否定するということである。あの戦争の結果、アメリカは世界の警察という役割を押しつけられたのだが、それが間違いだったとトランプは考えている。つまり、太平洋戦争はアメリカにとってマイナスでしかなく、実質的にアメリカの負けだったと宣言しているのである。
もちろん、トランプ自身はそんなふうに思っていないだろうし、こんな解釈をするのは世界で私だけかもしれない。しかし、太平洋戦争がアメリカにとってプラスだったのかマイナスだったのかという問題は、とても重要である。この問題を考察すると、リベラリズムの嘘に気づくことができる。