アジア史熟語と近代化 日本語には熟語という漢字の使い方がある。漢字を二つ並べて、一つの意味を表現する方法である。日本語には非常に多くの熟語表現があるが、その多くが近代化の過程で作られたものと思われる。たとえば、社会、人民、国家という言葉は、それぞれsociety, people, stateの翻訳である。これらは漢文の中... 2021.01.06アジア史中国歴史
政治奉行所設置の提案 現代社会の問題点は、個人の権利よりも企業の活動の方が優先されていることだと思う。これが端的に現れているのが、警察の活動である。たとえば、企業と個人の間にトラブルが生じた場合、警察は企業の味方をせざるをえない。なぜならば、たいていの企業は弁護士と契約しており、法的な観点から警察の活動をけん制することが... 2020.12.29政治社会
経済日本の過去と未来 1 歴史問題の整理私はこのHPの中で、日中戦争と太平洋戦争について、何度も語り直している。この一連の戦争をどのように語れば、その本質に近づくことができるのか、試行錯誤を続けている。ここで再び問題を整理してみたい。1.1 植民地論点の一つ目は、ヨーロッパの植民地政策である。これは明確な侵略行為であり、... 2020.12.18経済歴史社会経済
IV. 恥の文化輪廻と主体性 宿業という言葉がある。前世の行いによって、今世における自分の状況が決定される、という考えである。貧乏な人は、前世で泥棒をしたからそうなったとか、飢餓に苦しむ人は、前世で食べ物を粗末にしたのだ、とか言われる。こういった話にどんな意味があるのだろうか。ここにあるのは絶対的な主体性である。自分が置かれてい... 2020.12.15IV. 恥の文化小論集5仏教
IV. 東京裁判とアジアの開放インパール作戦 1.背景インパール作戦について、少し考えてみたい。大東亜戦争末期に行われたこの作戦は、史上最悪の作戦とも呼ばれ、日本軍が無残な敗北を喫した戦闘として記憶されている。この作戦の背景を考えてみると、たとえば、大東亜会議にチャンドラ・ボースが参加したことからも分かるように、インドの開放が大きな目標としてあ... 2020.12.12IV. 東京裁判とアジアの開放小論集4大東亜戦争歴史
I. ウイルスの進化論新型コロナ第三波と出口戦略 冬になって新型コロナの感染者が増えてきたので、またぞろ医者たちが騒ぎ出している。少し前まではQuality Of Lifeが大事だと言っていたのに、いまは人命第一に逆戻りである。感染予防のために経済活動を止めた場合、多くの人のQOLが低下することになると思うのだが、そんなことは歯牙にもかけない。人命... 2020.12.11I. ウイルスの進化論小論集5新型ウイルス
VII. 人種差別概説日本人と差別 人種は目に見えない以前の記事で、日本には人種差別は存在しない、という話をした。なぜかというと、日本人は人種という観念に馴染みがないからである。たとえばアメリカでは、その人の数世代前までさかのぼって、何十分の一かでも黒人の血が混じっていれば、その人は黒人だ、と判断されることがある。日本人からするとパラ... 2020.12.10VII. 人種差別概説小論集4天皇社会
IV. 恥の文化ポスト・トゥルース 最近はフェイクニュースが流行っていて、人々は、どうすればだまされずにすむか、ということに興味を抱いている。また、ポスト・トゥルースという言葉もあって、もはや真実など必要ない、と考える人もいる。だが、人間社会にフィクションが蔓延しているのは、いまに始まったことではなく、歴史の始まりから、人はフィクショ... 2020.12.08IV. 恥の文化小論集5仏教
IV. 恥の文化日本の思想 親鸞日本には思想がないとか哲学がない、と言われることがある。中国には諸子百家があり、哲学や思想はたくさんある。インドにも六派哲学のような学問の伝統があり、体系的な思想の宝庫と言える。では、日本はどうか。日本には思想家がいるのか、哲学者がいるのか。そういう人物の名前を挙げようとしても、なかなか出てこな... 2020.12.07IV. 恥の文化小論集5思想
VI. ジェンダー論物語と理念(『鬼滅の刃』感想3) 『鬼滅の刃』ブームもそろそろ落ち着いてきたので、今のうちに書いておく。この作品はよくできている。語り口が丁寧で、誰が見ても楽しめる王道の少年漫画になっている。ただ、中身が空っぽである。たとえば『半沢直樹』には、核となる理念がある。社会はこうあるべきだとか、人はこうあるべきだ、という理想があるので、ご... 2020.11.30VI. ジェンダー論小論集4アニメーションジェンダー文化