VII. 真珠湾の奇跡

国際連盟と国際連合

1 現在の米中対立の構図は、かつて日本が望んだものに近い。二十世紀初頭、アメリカは中国に対する野心を隠さなかった。門戸開放制限に始まりレンドリース法に至る流れは、アメリカが中国に対する影響力を拡大しようとした、その努力の結果だと言える。 列強の植民地獲得競争に遅れてやって来たアメリカは、まだ植民地化...
大東亜戦争歴史
VII. 真珠湾の奇跡

アジア侵略という欺瞞

日本軍がアジアを侵略したというのは、一種の詭弁である。たとえば、日本軍はビルマに侵攻したが、そこで彼らが戦ったのは大英帝国のビルマ軍であって、ビルマ人の軍隊ではない。そもそも当時のビルマには、ビルマ人によるビルマ人の国家は存在せず、ビルマの主権者は英国王であった。そのビルマに侵攻した日本軍はやはり英...
大東亜戦争歴史
VII. 真珠湾の奇跡

満洲事変概説

世間には、満洲国について様々な誤解があるようなので、改めて説明しておきたい。ある人は、満洲事変は侵略戦争だった、と言う。では、それは誰に対する侵略だったのか。日本軍は、中国人を侵略したのだろうか。しかし、満洲はいつから中国人のものになったのか。 そもそも、満洲が中国王朝の版図に組み入れられたことは、...
歴史満洲
VII. 真珠湾の奇跡

韓国人の正義

安重根を調べていて面白いのは、彼の裁判の記録である。彼は日本で裁かれたが、そこで伊藤の罪を数え上げている。伊藤が私利私欲のために韓国を侵略したとか、天皇陛下をだまして日本の政治をゆがめたとか、そういったことを述べ立てたあとで最後に、伊藤さんは孝明天皇を暗殺した、と発言した。これで法廷は大騒ぎである。...
歴史
VII. 真珠湾の奇跡

桜を植える

いまでも人は平和、平和というが、日本ほど平和な国はない。たとえば江戸時代の二百六十年間は、かつてない平和な時代であった。では同時代のヨーロッパはどうだったかといえば、市民革命や宗教戦争やナポレオン戦争や、ほかにも様々な戦争があり、血で血を洗う闘争のオンパレードである。 しかもそれはヨーロッパの中だけ...
歴史社会
VII. 真珠湾の奇跡

真珠湾の奇跡

1 真珠湾攻撃の直前、不思議な事態が起きていた。太平洋に散らばっていたアメリカ海軍の艦隊がハワイに結集し、多くの艦船が真珠湾に停泊していたのである。そこに日本軍の機動部隊が全力攻撃を仕掛け、米海軍の太平洋における実行力は、ほぼ完全に消滅した。実に不幸な事態であった。 なぜ、そのようなことが起きたのか...
歴史軍事
VI. 記号心理学

遺伝子の水平伝播

微生物において遺伝子の水平伝播が起きていることは古くから知られていたが、最近では哺乳類を含めた高等動物においても、水平伝播が起きていることが確認されたという。この事実がダーウィンの進化論を否定することになりはしないか、と心配している人がいるらしい。なぜならば、遺伝子が種を超えて伝播するのであれば、生...
科学
VI. 記号心理学

ウイルスと災害の時代

1 ウイルスとは何かといえば、DNAそのものである。膜に包まれたDNAがウイルスである。これがどのように発生したかというと、おそらく、もともと生き物のDNAだったものが、何かの拍子で外に飛び出して、ウイルスになったのだろう。 ウイルスは、生き物の体内にいるときには活動を行うが、体の外に出ると、結晶に...
新型ウイルス環境問題
VI. 記号心理学

記憶の不思議

ときどき、魚の名前をよく記憶している子供がいて、どんな魚も漢字で書けたりする。あるいは、虫の種類や恐竜の種類などを、瞬時に見分ける博物学者がいる。彼らがどれだけの知識を持っているのか、常人には見当もつかない。 このように人間の場合、知識の量が増えれば増えるほど、新しい知識を記憶しやすくなる傾向がある...
科学
VI. 記号心理学

人間精神についての簡単な解説

自由意志が存在しないのだとすれば、物質としての人間がどうして精神を持ちうるのか、という問いに答えねばならない。 ここで我々は、他人の精神をどのようにして知るのか、ということを考える必要がある。そうすると、それは他人の行動や言葉を通して知られる、ということが分かる。あの人は賢い、愚かだ、親切だ、ケチだ...
思想科学