I. 思想雑感白川静と呪術 1白川静の文字学は、非常に整っていて面白い。文字同士の関係が見事に整理されており、漢字の構造をほぼ明らかにしていると言える。ただ、彼の漢字解釈は呪術に基づく部分が多く、その点が分かりにくい。たとえば、口(さい)の字を呪告を入れた箱だとする解釈が、彼の漢字学の基礎をなしている。だが、どうしてそのような... 2020.08.29I. 思想雑感小論集4中国思想
I. 思想雑感女人成仏 仏教は男尊女卑だと言う人がいるが、それは当たらない。女人の成仏が難しいと言われるのには理由があり、とくに女性を卑しんでいるわけではない。卑しいといえば男性女性に限らず仏以外はすべて卑しいのであって、天上天下唯我独尊というのが仏教の本質である。つまり唯仏独尊である。むかし白隠慧鶴という禅僧がいた。この... 2020.08.29I. 思想雑感小論集4ジェンダー仏教
I. 思想雑感学校教育の問題点 1いじめの問題はずいぶん深刻なものになっているのだな、と『聲の形』を見て思った。この映画をちらちら見ていて印象に残ったのは、教師の存在感の薄さである。学校における子供同士のいじめに、教師が介入する余地がない、ということが分かりやすく描かれている。これは当然、近年話題になることが多い、教師の超過労働の... 2020.08.29I. 思想雑感小論集4アニメーション社会
I. 思想雑感思想雑感2 1日本語に対して、中国語は外国語だと考える人が多い。たしかに北京語は外国語と言ってもよいが、漢文は外国語ではない。なぜならば、それは日本語の成り立ちに深くかかわっているからである。日本人にとって、漢文は外国語ではない。それは我々の言語の一部である。中国の人は、漢文を音で読むしかない。そのため彼らには... 2020.08.29I. 思想雑感小論集4仏教思想
I. 思想雑感思想雑感1 1日本人の思考の型は、中国よりもインドに似ていると思う。昔から日本人は、仏教の吸収に熱心で、中国文化の受容はかなり遅れていた。もちろん、政治制度や生活習慣などは、中国を参考にすることが多かった。しかし思想の点からいうと、朱子学や儒学の研究が盛んになるのは江戸期以降で、それ以前は仏教の学者が多かったと... 2020.08.29I. 思想雑感小論集4思想歴史
文化夏といえば… 稲川淳二の怪談で、よく覚えている話がある。ある寺の住職が、今はまじめな人だが、若いころは遊びまわっていた。あるとき仲間と一緒にサーフィンに行ったが、一人が夜になっても宿に帰って来なかった。あまり気にせず寝ていると、深夜に警察が尋ねて来て、遺体安置所に連れていかれる。そこである遺体を見せられて、これは... 2020.08.19文化文化
VII. 真珠湾の奇跡競争よりも秩序を 私は、環境問題を解決するために世界人口を減らすべきだと考えている。問題はその方法である。以前、移動の自由を制限することで人口を抑制できるのではないか、という話をしたが、それ以上に貿易の制限が有効かもしれない。具体的には食料品の貿易を制限し、各地域は基本的に自給自足の経済圏を作る。そうすれば、その地域... 2020.08.07VII. 真珠湾の奇跡小論集3天皇環境問題社会
VII. 真珠湾の奇跡国際連盟と国際連合 1現在の米中対立の構図は、かつて日本が望んだものに近い。二十世紀初頭、アメリカは中国に対する野心を隠さなかった。門戸開放制限に始まりレンドリース法に至る流れは、アメリカが中国に対する影響力を拡大しようとした、その努力の結果だと言える。列強の植民地獲得競争に遅れてやって来たアメリカは、まだ植民地化され... 2020.08.07VII. 真珠湾の奇跡小論集3大東亜戦争歴史
VII. 真珠湾の奇跡アジア侵略という欺瞞 日本軍がアジアを侵略したというのは、一種の詭弁である。たとえば、日本軍はビルマに侵攻したが、そこで彼らが戦ったのは大英帝国のビルマ軍であって、ビルマ人の軍隊ではない。そもそも当時のビルマには、ビルマ人によるビルマ人の国家は存在せず、ビルマの主権者は英国王であった。そのビルマに侵攻した日本軍はやはり英... 2020.08.07VII. 真珠湾の奇跡小論集3大東亜戦争歴史
VII. 真珠湾の奇跡満洲事変概説 世間には、満洲国について様々な誤解があるようなので、改めて説明しておきたい。ある人は、満洲事変は侵略戦争だった、と言う。では、それは誰に対する侵略だったのか。日本軍は、中国人を侵略したのだろうか。しかし、満洲はいつから中国人のものになったのか。そもそも、満洲が中国王朝の版図に組み入れられたことは、前... 2020.08.07VII. 真珠湾の奇跡小論集3歴史満洲