I. 思想雑感

学校教育の問題点

1いじめの問題はずいぶん深刻なものになっているのだな、と『聲の形』を見て思った。この映画をちらちら見ていて印象に残ったのは、教師の存在感の薄さである。学校における子供同士のいじめに、教師が介入する余地がない、ということが分かりやすく描かれている。これは当然、近年話題になることが多い、教師の超過労働の...
アニメーション社会
I. 思想雑感

思想雑感2

1日本語に対して、中国語は外国語だと考える人が多い。たしかに北京語は外国語と言ってもよいが、漢文は外国語ではない。なぜならば、それは日本語の成り立ちに深くかかわっているからである。日本人にとって、漢文は外国語ではない。それは我々の言語の一部である。中国の人は、漢文を音で読むしかない。そのため彼らには...
仏教思想
I. 思想雑感

思想雑感1

1日本人の思考の型は、中国よりもインドに似ていると思う。昔から日本人は、仏教の吸収に熱心で、中国文化の受容はかなり遅れていた。もちろん、政治制度や生活習慣などは、中国を参考にすることが多かった。しかし思想の点からいうと、朱子学や儒学の研究が盛んになるのは江戸期以降で、それ以前は仏教の学者が多かったと...
思想歴史
文化

夏といえば…

稲川淳二の怪談で、よく覚えている話がある。ある寺の住職が、今はまじめな人だが、若いころは遊びまわっていた。あるとき仲間と一緒にサーフィンに行ったが、一人が夜になっても宿に帰って来なかった。あまり気にせず寝ていると、深夜に警察が尋ねて来て、遺体安置所に連れていかれる。そこである遺体を見せられて、これは...
文化
VII. 真珠湾の奇跡

競争よりも秩序を

私は、環境問題を解決するために世界人口を減らすべきだと考えている。問題はその方法である。以前、移動の自由を制限することで人口を抑制できるのではないか、という話をしたが、それ以上に貿易の制限が有効かもしれない。具体的には食料品の貿易を制限し、各地域は基本的に自給自足の経済圏を作る。そうすれば、その地域...
天皇環境問題社会
VII. 真珠湾の奇跡

国際連盟と国際連合

1現在の米中対立の構図は、かつて日本が望んだものに近い。二十世紀初頭、アメリカは中国に対する野心を隠さなかった。門戸開放制限に始まりレンドリース法に至る流れは、アメリカが中国に対する影響力を拡大しようとした、その努力の結果だと言える。列強の植民地獲得競争に遅れてやって来たアメリカは、まだ植民地化され...
大東亜戦争歴史
VII. 真珠湾の奇跡

アジア侵略という欺瞞

日本軍がアジアを侵略したというのは、一種の詭弁である。たとえば、日本軍はビルマに侵攻したが、そこで彼らが戦ったのは大英帝国のビルマ軍であって、ビルマ人の軍隊ではない。そもそも当時のビルマには、ビルマ人によるビルマ人の国家は存在せず、ビルマの主権者は英国王であった。そのビルマに侵攻した日本軍はやはり英...
大東亜戦争歴史
VII. 真珠湾の奇跡

満洲事変概説

世間には、満洲国について様々な誤解があるようなので、改めて説明しておきたい。ある人は、満洲事変は侵略戦争だった、と言う。では、それは誰に対する侵略だったのか。日本軍は、中国人を侵略したのだろうか。しかし、満洲はいつから中国人のものになったのか。そもそも、満洲が中国王朝の版図に組み入れられたことは、前...
歴史満洲
VII. 真珠湾の奇跡

韓国人の正義

安重根を調べていて面白いのは、彼の裁判の記録である。彼は日本で裁かれたが、そこで伊藤の罪を数え上げている。伊藤が私利私欲のために韓国を侵略したとか、天皇陛下をだまして日本の政治をゆがめたとか、そういったことを述べ立てたあとで最後に、伊藤さんは孝明天皇を暗殺した、と発言した。これで法廷は大騒ぎである。...
歴史
VII. 真珠湾の奇跡

桜を植える

いまでも人は平和、平和というが、日本ほど平和な国はない。たとえば江戸時代の二百六十年間は、かつてない平和な時代であった。では同時代のヨーロッパはどうだったかといえば、市民革命や宗教戦争やナポレオン戦争や、ほかにも様々な戦争があり、血で血を洗う闘争のオンパレードである。しかもそれはヨーロッパの中だけの...
歴史社会