II. 男女平等とは何か

京都アニメーション放火事件

1 これは、二・二六や五・一五に匹敵するような、思想的なテロリズムである。日本社会を象徴するものに対する、容赦ない攻撃である。一体何が起きているのか。どうして誰も気付かないのか。これは非常事態ではないか。 昭和の日本人は、自分たちが直面している危機を、正しく危機として認識していた。その対処がすべて適...
アニメーション文化
II. 男女平等とは何か

危機管理

1 危機管理とは、何をすることだろうか。 危機が起きてから、その対処を考えていては遅い。対処を考えている間に、現実の危機はどんどん進展しているからである。したがって、起こりうる危機を予想し、あらかじめ対処法を準備しておくほうがよい。 しかし、それでもまだ遅い。本当に重要なのは、実際に危機が起きたとき...
文化
II. 男女平等とは何か

社会保障と日本の財政

1 社会保障費が日本の財政を圧迫している。このままでは、日本は破産してしまうだろう。 真っ先に削るべきは医療保険であろう。高齢者の医療保障には生産性がない。高齢者の医療費は十割負担にするべきである。 たとえば、線路に飛び込んで、電車にひかれて死のうとする人は、鉄道会社にも迷惑をかけるし、利用客にも迷...
政治経済
II. 男女平等とは何か

男女平等とは何か

1 女性の社会参画とか、女性の権利向上とか、ずいぶん昔から言われているが、まだ不十分であるらしい。さらに少子化という問題もあるが、これは明らかに女性の地位向上と関係している。 最近では、女性が社会に出て働くのは当たり前で、夫婦が共働きという家庭も増えているようである。しかし、共働きで子供を育てようと...
ジェンダー政治経済
I. 文学とアニメーション

仏教と自殺

1 仏教では自殺は禁止されていないのか、という疑問がときどき提出される。これについて考えてみたい。 そもそも、仏教で何かが禁止されているという場合、それはタブーを意味するわけではない。それぞれの人間が、自分の判断でそれをやめるべきだ、あるいは、やめたほうがよい、と言っているだけである。 キリスト教に...
仏教文化
I. 文学とアニメーション

『なめとこ山の熊』について

宮沢賢治に、有名な『なめとこ山の熊』という童話がある。ぜひ読んでみてもらいたい。すでに色々な解釈が与えられているが、思うに、そのモチーフは捨身飼虎であろう。物語の最後で小十郎は如来となり、熊たちはその弟子として悟りを開いたのだろう。 ときどき、この童話に熊と人間の対称性を読み取ろうとする人がいるが、...
仏教文化
I. 文学とアニメーション

カッコウ

カッコウには、托卵という習性がある。自分とは別の種類の鳥の巣に卵を産み、その巣の親鳥に、代わりに雛を育ててもらうのである。カッコウに托卵された親鳥は、一体どんな気分だろうか。 あれを、親鳥はだまされているんだ、と言う人がいるが、それは違うと思う。たぶん、親鳥は気付いている。気付いているけれども、目の...
文化
I. 文学とアニメーション

イヨマンテ

先日、『ゴールデンカムイ』という漫画を読んだ。その中に、イヨマンテの話が出てきた。イヨマンテは、アイヌの風習である。簡単に言えば、母親を殺された子熊を村で育て、成長してから殺す、というものである。この風習にどういう意味があるのか、少し気になり、考えてみた。 まず、子熊の親を殺したのは、アイヌ自身であ...
文化
I. 文学とアニメーション

文学とアニメーション

日本の文学の特徴は、移ろいゆく自然を、移ろいゆくままに表現することであろう。俳句にも和歌にも、そのような特徴がある。そして、その起源は荘子にあると私は思う。 たとえば『荘子』の中に、どんどん体が曲がってゆく人の話がある。毎日毎日、体がねじ曲がってゆき、日常生活も難しくなるのだが、本人は全く気にしてい...
アニメーション文化
III. 中国論集

『狂人日記』について

1 中国人は人の肉を食べる。昔の中国の料理本には、人肉の調理方法が載っている。また、中国の市場に人肉が流通していたことを示す資料は、沢山ある。人肉食は、中国の伝統文化である。 他方で、日本人は人間の肉を食べない。それは、あり得べからざることである。だから、太平洋戦争中の激戦地であるレイテ島などで、日...
中国文化満洲