ジェンダー

ジェンダー問題

女性の権利向上のために(1)

水子とは何か日本中いたるところに水子の供養碑が立っている。あれはたぶん流産ではなく、自分で殺した子供を祭っているのだろう。ルイス・フロイスの日本史にもあるように、日本の女は自分で産んだ赤子を殺すことがある。なぜかというと、自らの権利を守るためだろう。女性に子供を殺す権利がある場合、父系性も家父長制も...
ジェンダー社会
ジェンダー問題

行き過ぎた個人主義と夫婦別性

夫婦別姓に関する議論をときどき耳にする。日本では夫婦同姓が基本だが、夫婦が別の姓を名乗ることも認めるべきだ、という意見である。このような主張の背景にあるのは男女同権論だろう。女性が社会で活躍する機会が増えたために、結婚によって姓が変わるという制度に不便を感じる人が増えた。というのも、姓を変えるのはふ...
ジェンダー文化
VI. ジェンダー論

物語と理念(『鬼滅の刃』感想3)

『鬼滅の刃』ブームもそろそろ落ち着いてきたので、今のうちに書いておく。この作品はよくできている。語り口が丁寧で、誰が見ても楽しめる王道の少年漫画になっている。ただ、中身が空っぽである。たとえば『半沢直樹』には、核となる理念がある。社会はこうあるべきだとか、人はこうあるべきだ、という理想があるので、ご...
アニメーションジェンダー文化
VI. ジェンダー論

『鬼滅の刃』感想2

前回の続き。『鬼滅』の鬼は、どうやらゾンビではなくヴァンパイアだったようだ。ゾンビの場合、ゾンビに咬まれた人間はゾンビになる。その人が他の人を咬むと、それもゾンビになる。ヴァンパイアの場合は、ヴァンパイアに咬まれるとヴァンパイアになるが、その人が他の人を咬んでも、それはヴァンパイアにはならない。人間...
アニメーションジェンダー文化
VI. ジェンダー論

女性は家事を行うべきか

最近は、女性は料理が上手いほうがよい、などと言うと、古い価値観だと批判されるようになった。だが、男性も家事をやるようになったからといって、女性が家事をやらなくてよくなったわけではない。家事の半分を男性がやるならば、残りの半分は女性がやるわけである。そうすると、やはり料理が上手いに越したことはない。結...
ジェンダー経済
VI. ジェンダー論

男女の欲望

男性向けポルノとフェミニズムエロ漫画に関しては私も一家言あるが、最近はどうもつまらない。私が熱心に読んでいたころはコミックメガストアの全盛期であり、当時人気のあった作家は月野定規やDISTANCEなどであった。いまでも活躍している人もいるが、彼らに共通して言えるのは、女性の欲望を描けていた、というこ...
ジェンダー文化
VI. ジェンダー論

夜這いとレイプ

日本は男女格差が大きい社会だと言われている。たとえば、伊藤詩織氏がTIME誌の100人に選ばれたことは、日本は男女格差が大きい社会だと、国際社会から認識されていることを示している。この場合の国際社会とは、基本的には西欧諸国であろう。誤解を恐れずに言えば、日本では、昔からレイプは犯罪だとみなされていな...
ジェンダー文化
VI. ジェンダー論

LGBTについて

最近はLGBTというものが流行っているらしい。これは、セックスというものは自由であるべきだ、ということを言いたいのだろうが、人類の歴史から見ればそれは当たり前のことであって、むしろ現在のような価値観、つまりヘテロセックスだけが正常であり、ホモセックスは異常だという考え方のほうが、文化史の上では異常な...
ジェンダー文化
I. 思想雑感

女人成仏

仏教は男尊女卑だと言う人がいるが、それは当たらない。女人の成仏が難しいと言われるのには理由があり、とくに女性を卑しんでいるわけではない。卑しいといえば男性女性に限らず仏以外はすべて卑しいのであって、天上天下唯我独尊というのが仏教の本質である。つまり唯仏独尊である。むかし白隠慧鶴という禅僧がいた。この...
ジェンダー仏教
II. 作戦計画試案

GDPと社会

1九十年代以降のアメリカのGDPの伸び率は、普通ではない。日本のGDPはほぼ横ばいだが、アメリカは右肩上がりに伸び続けている。八十年代には、日本の製造業はアメリカの製造業を凌駕していた。敗北を悟ったアメリカは、自国の産業を情報技術の方へと転換させることにした。これが図に当たり、今ではIT産業の業績が...
ジェンダー思想社会