VI. 知識人敬語について 日本語で敬語を使おうとする場合、文法に強い制約がかかる。 たとえば、天皇陛下の仕事はこれこれである、という文を考えてみよう。この文は、このままでは敬語にすることはできない。これを敬語にするためには、天皇陛下はこれこれの仕事をなさる、あるいは、おやりになる、というように、文の構造を変えなければならない... 2020.05.29VI. 知識人小論集2天皇文化
V. 倭国と隋の外交政策事実と言葉 1 中国人の書く文章は信用できない。彼らには、嘘と本当の区別がついてないように見える。 日本人の場合、言葉というものは、事実を表現するためのものだという感覚がある。しかし、中国人にはそもそも、事実とそうでないものの区別がない。そのため、彼らの書くものはどこか現実離れしている。人間が文章を書いていると... 2020.05.09V. 倭国と隋の外交政策小論集2思想文化
IV. AIと哲学食文化 沢庵を作るときには、大根はよく干したほうがよい。スーパーで売っている沢庵の多くは、大根を十分に干さずに調味液に漬け込んでいる。だが、干してから漬け込んだ方が、大根の旨みが凝縮されるし、食感もよくなる。 塩鮭も本当は、鮭の身に塩を擦りこんで、しばらく寝かせておいたほうがよい。そうやって作った新巻鮭は、... 2020.05.07IV. AIと哲学小論集2文化
I. 科学と信用イラク戦争について 1イラク戦争のとき、アメリカ政府は、イラクには大量破壊兵器がある、と言って戦争を始めた。日本はアメリカの行動を支持し、イラクに自衛隊を派遣した。また、イギリスも派兵を行った。戦後、イラクには大量破壊兵器が存在しなかったことが明らかになった。そもそもイラクが大量破壊兵器を保有しているということが、なぜ... 2020.04.09I. 科学と信用小論集2文化軍事
I. 科学と信用伝統とは何か 1伝統というものがどこかにある、と考える人がいるようだ。日本の伝統だとか和食の伝統だとか、ありとあらゆるものに伝統を見つけないと、気がすまない人々がいる。これも一種の二元論である。伝統を求める人々は、自分は伝統の中にいない、と考えている。自分は新しい人間であって、古い人間とは断絶している、と思い込ん... 2020.04.08I. 科学と信用小論集2仏教文化
I. 科学と信用比喩について 1THE BLUE HEARTS に『リンダリンダ』という歌がある。その中に「ドブネズミみたいに美しくなりたい」という歌詞が出てくる。これはずいぶんな言い草だと思っていた。ここで彼らが言わんとしていることは、自分の心はドブネズミよりも汚い、ということであろう。自分の心に比べれば、ドブネズミの方がはる... 2020.04.08I. 科学と信用小論集2文化
VI. 仏教と表現日本の批評 1東浩紀は日本的すぎる。彼の哲学は西洋の正統から逸脱している。彼の批評の対象からも、それは読み取れる。しかし、どうも本人はそのことに気付いていないようである。自身の思想の異常さ、西洋的な立場から見たときの異常さに無自覚であるらしい。彼はラカンや何かについてもっともらしく語るが、思考はすぐにそこからす... 2020.03.31VI. 仏教と表現小論集1思想文化
III. 北京語と漢文善と利益 1日本人が利に聡いと言うと、不審に思う人もいるかもしれない。日本人は人がいいので損ばかりしている、というイメージを持っている人もいるだろう。しかし、善を為すほど利益になることはない。善を為すほど、人の立場は強まる。悪事を為して利益を上げようとする人間は、その言い訳をしなければならなくなる。それだけで... 2020.03.21III. 北京語と漢文小論集1仏教文化
III. 北京語と漢文北京語と漢文 1最近の研究によれば、中国人の話し言葉は、南北朝から隋・唐の時期にかけて、大きく変化したらしい。そのころに、北方の遊牧民が中華の平原地帯に大量に流入し、中国語の発音が全く変わってしまったらしいのである。一方で、漢字そのものは変化していない。漢字の文章の使い方は、話し言葉の変化にほとんど影響されなかっ... 2020.03.21III. 北京語と漢文小論集1中国文化歴史
III. 北京語と漢文芸能人の不祥事について 1ピエール瀧がコカインをやっていたなんていうニュースを、わざわざテレビでやる必要はないだろう。ピエールが一生に一度も麻薬をやったことがない、というのであれば、ニュースにする価値はあるかもしれない。だが、ピエールがコカインをやっていたという話には、なんの意外性もない。やってるに決まってるじゃないか、と... 2020.03.21III. 北京語と漢文小論集1文化