続・亜米利加物語<参考文献>

(0)全体

伊藤正徳『帝国陸軍の最後』全五巻、角川書店、1973

注)太平洋戦争を扱った戦記文学の最高傑作にして、本シリーズのネタ本。昔の本なので、正確さに若干の疑問は残るが、臨場感あふれる描写に引き込まれる。とても面白いので、是非読んでほしい。

伊藤正徳『連合艦隊の最後』光人社、1993
太平洋戦争研究会『太平洋戦争・主要戦闘事典』PHP研究所、2005
西村誠『太平洋戦跡紀行 ガダルカナル』、『ニューギニア』、『ペリリュー』、『サイパン』光人社、2006-2007

(1)ミッドウェー篇~(3)ニューギニア篇

北村賢志『虚構戦記研究読本』光人社、2009
リデル・ハート『第二次世界大戦/上』中央公論新社、1999
吉田一彦『ラバウルの真実』ビジネス社、2007

(4)サイパン篇

平塚柾緒『玉砕の島々』洋泉社、2015
秋元健治『玉と砕けず』現代書館、2011
早坂隆『ペリリュー玉砕』文藝春秋、2019
鈴木冬悠人『日本大空襲「実行犯」の告白』新潮社、2021
古峰文三『航空戦史』イカロス出版、2020
平塚柾緒『米軍が記録した日本空襲』草思社、2020
渡辺洋二『死闘の本土上空』文藝春秋、2001

注)渡辺洋二氏の本には、アメリカ陸軍が受領したB29の機数として、2132という数字が記載されている。この数字は他の資料には出てこず、どこから引用したものかは分からない。これを終戦までにアメリカ軍が保有したB29の総数だと信じて、ここからテストパイロット中に墜落した機数200を引くと、約1900となる。これで作戦行動中の損失数500を割れば、損失率は約25%になる。本土空襲に関する資料には、B29の一出撃あたりの損失率2%という数字がよく出てくるが、実数で見ると3割弱が失われた計算になる。

話は変わるが、ガダルカナル戦におけるアメリカ軍の損害に関して、戦死者1300名という数字がよく引用される。これは地上部隊のことであって、海軍も合わせると死者数は7000名になる。たしかに、地上部隊の死者1300という数字は嘘ではないが、アメリカ軍の被害の実態を表しているとは言えない。

これに限らず、太平洋戦争に関する書物のなかでは、アメリカ側の損害を小さく見せるような数字が意図的に選択されている、と感じることがある。日本側の資料が、どこか誇らしげに自軍の損害を書き残しているのに比べて、アメリカ側の資料はうさんくさい。嘘をついているわけではないが、誠実でもない、という印象を受ける。有権者への配慮だろうか。

(5)フィリピン篇

池田佑『大東亜戦史3フィリピン編』富士書苑、1973
大岡昇平『大岡昇平全集』第9巻、第10巻、筑摩書房、1995
平塚柾緒『太平洋戦争大全/海空戦編』ビジネス社、2018
平塚柾緒『太平洋戦争大全/陸上戦編』ビジネス社、2018
藤井非三四『「レアメタル」の太平洋戦争』学研パブリッシング、2013
C・W・ニミッツ、E・B・ポッター『ニミッツの太平洋海戦史』恒文社、1992

(6)硫黄島篇

橋本衛『硫黄島決戦』光人社、2001
堀江芳孝『闘魂硫黄島』光人社、2005
梯久美子『散るぞ悲しき』新潮社、2005
石原俊『硫黄島』中央公論新社、2019
津本陽『名をこそ惜しめ』文芸春秋、2005
R・F・ニューカム『硫黄島』光人社、2006

(7)沖縄篇

吉田俊雄『最後の決戦沖縄』潮書房光人社、2013
八原博通『沖縄決戦』読売新聞社、1972
ジェームズ・H・ハラス『沖縄シュガーローフの戦い』光人社、2007
米国陸軍省編『沖縄』潮書房光人社、2006
柏木俊道『定本沖縄戦』彩流社、2012
稲垣武『沖縄悲遇の作戦』光人社、1998
宇垣纒『戦藻録/下』PHP研究所、2019
将口泰浩『魂還り魂還り皇国護らん』海竜社、2012

(8)本土決戦篇

保阪正康『本土決戦幻想/オリンピック作戦編』毎日新聞社、2009
保阪正康『本土決戦幻想/コロネット作戦編』毎日新聞社、2009
中津海法寛『幻の本土上陸作戦』祥伝社、2021

(9)ビルマ前篇

国塚一乗『インパールを越えて』講談社、1995
ルイ・アレン『ビルマ遠い戦場』上、中、原書房、1995
後勝『ビルマ戦記』光人社、1996
『完本・太平洋戦争』上、文藝春秋、1991
深沢卓男『祭兵団インパール戦記』光人社、2004
笠井亮平『インパールの戦い』文藝春秋、2021
『大東亜戦史 2ビルマ・マレー編』富士書苑、1973
防衛庁防衛研修所戦史室『戦史叢書15インパール作戦』朝雲新聞社、1968
辛島昇『南アジア史』山川出版社、2004

(10)ビルマ後篇

(後日追加予定)

ここに挙げた資料の多くは、仙台市図書館からお借りしたものです。心より感謝申し上げます。

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