思想リベラリズムと議論の不毛さについて 「ネットは世の中変えないどころか、むしろ悪くしている」批評家・東浩紀が振り返る ネットコミュニティの10年 —— とすると、もう我々にはネットで議論することは難しいという感じなんでしょうかいまはもう難しいですね。議論というのは本来、論点を抽出して、その勝敗を決めれば誰もが納得する結論が出るというもの... 2021.02.02思想仏教思想
ジェンダー問題行き過ぎた個人主義と夫婦別性 夫婦別姓に関する議論をときどき耳にする。日本では夫婦同姓が基本だが、夫婦が別の姓を名乗ることも認めるべきだ、という意見である。 このような主張の背景にあるのは男女同権論だろう。女性が社会で活躍する機会が増えたために、結婚によって姓が変わるという制度に不便を感じる人が増えた。というのも、姓を変えるのは... 2021.01.31ジェンダー問題ジェンダー文化
仏教乞食大燈、あるいは天皇と仏陀 むかしどこかの博物館で、白隠の絵を見たことがある。禅に関する絵が多く、厳しい坊さんだったんだな、と感じた。その中に『乞食大燈図』というのがあって、私はこれを見てはじめて大燈国師を知った。国師とは、天皇に仏法の手ほどきをするような、偉い坊さんに与えられる称号である。彼について面白い話が伝わっている。 ... 2021.01.30仏教仏教天皇歴史
大東亜戦争情報の非対称性がもたらす歴史認識の歪み 太平洋戦争について考えるとき、我々は情報の非対称性に注意しなければならない。東京裁判等の一連の究明活動によって、あの戦争をめぐる日本政府の意図や判断は、十分に明らかにされたと言ってよい。もちろん焼却された文書も数多く存在するが、我々が知りうる事柄については、すでに究明され尽くしていると言える。 一方... 2021.01.29大東亜戦争大東亜戦争歴史
世界政府世界政府の政治体制 昨今の社会問題はグローバル化している。地球温暖化や経済格差の問題は、世界全体に広がっており、地域政府によっては解決できなくなっている。 ゆえに、単なる地域政府を超えた世界政府が必要とされる。グローバル化した社会問題に対応できるように、政治もグローバル化しなければならない。世界全体を単一の政府が統治す... 2021.01.28世界政府中国天皇政治
思想道徳の起源(2) 道徳を「よい・わるい」という価値判断だと考える人がいる。難しい言い方をすれば当為の判断、そうすべきか否か、という判断が道徳だという考え方である。 それも間違いではないが、道徳は本質的に正誤の判断である。つまり、道徳の本質は無矛盾性である。 たとえば、人のものを盗むことはよいことだ、と言う人がいたとし... 2021.01.27思想思想社会
世界政府世界政府の経済政策 世界政府の経済政策は、食料を基調としたものでなければならない。人間が生きるために必要なものは食料なのだから、これを経済力の基準とするべきである。 食料の分配は問題ではない。そうではなく、食料と人口の均衡を考えるべきである。また、食料の貿易をどのように考えるかということが、一つの課題になるだろう。貿易... 2021.01.26世界政府政治経済
思想道徳の起源 ときどき、道徳の起源を探る、というテーマの本を目にすることがある。社会学や心理学、進化生物学などの知見に基づいて、人間の道徳性を説明する、というふうな本である。 そういう本を目にする度に、ずいぶん奇妙なことを言うものだと思っていた。たとえば、すしの起源を探る、というのなら分かる。すしという食文化がど... 2021.01.24思想思想社会
心の科学心について(2) 言語とは何か。脳科学によって言語機能を解明することは可能だろうか。 可能である。私が意味ニューロンの存在を仮定したのは、言語機能を科学的に理解するためである。 おばあさん細胞 おばあさん細胞の話を知っている人はいるだろうか。ある科学者が、被験者の脳内に、自分のおばあさんの顔を見たときにだけ反応する神... 2021.01.22心の科学心科学
仏教三界の狂人(2) 現代人は現実よりも言葉を重んじる。これは貨幣をめぐる問題についても同様である。 貨幣 格差とは何か。格差とは、貨幣の保有量が人によって異なる、ということである。多くの貨幣を保有している人もいれば、少ない貨幣を保有している人もいる。これが格差である。 では、貨幣とは何か。貨幣とは銀だろうか。貨幣とは紙... 2021.01.20仏教仏教心社会